肩こりの原因とセルフケア総まとめ|デスクワーク・スマホ・冷え…タイプ別の対策

「マッサージに行っても、数日たつとまた肩がこる」「湿布を貼っても、なかなか肩こりが取れない」――そんな悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか。肩こりは、日本人にとってとても身近な体の不調のひとつです。

この記事では、肩こりが起こるしくみと主な原因、タイプ別のセルフチェック、研究でわかっている効果的な運動、毎日できるセルフケアまでを詳しくご紹介します。ご自身の肩こりのタイプを知り、合った対策を見つける参考にしてください。

肩こりはどのくらい多い悩み?

厚生労働省の「国民生活基礎調査」(2022年)では、体の不調を感じている人の症状として、男女ともに「腰痛」に次いで「肩こり」が多いという結果になっています。肩こりは、年齢や性別を問わず、多くの方が抱えている悩みだといえます。

肩こりが起こるしくみ

重い頭を首と肩の筋肉が支えている

人の頭の重さは、およそ5kg前後といわれています。この重い頭を支えているのが、首から肩、背中にかけて広がる筋肉です。頭が体のまっすぐ上にあるときは負担が分散されますが、頭が前に出るほど、首や肩の筋肉は頭の重さを支えるために働き続けなければなりません。

筋肉や筋膜がこわばり、巡りが悪くなる

同じ姿勢が続くと、首や肩の筋肉は緊張したまま、ほとんど動かない状態になります。筋肉が動かないと血の巡りが悪くなり、筋肉や筋膜がこわばっていきます。このこわばりが、肩の重さやだるさ、張りといった「肩こり」として感じられるのです。

肩こりの主な原因

原因肩こりにつながる理由見直しのポイント
デスクワーク画面をのぞき込み、頭が前に出た姿勢が続く画面の高さと座り方を整える
スマートフォンうつむいた姿勢で首と肩に負担が集中する目の高さで持ち、時間を区切る
巻き肩・猫背胸の前が縮こまり、肩が前に引っぱられる胸を開くストレッチを習慣にする
冷え筋肉が縮こまり、肩をすくめる姿勢になる首元を温め、湯船につかる
運動不足肩まわりを大きく動かす機会が少ない1日数分でも肩を動かす
緊張・ストレス無意識に肩や首、あごに力が入る深呼吸で力を抜く時間をつくる

タイプ別・肩こりのセルフチェック

デスクワーク・スマホ型

  • 1日に何時間も画面を見ている
  • 夕方になるほど肩が重くなる
  • 横から見ると、耳の位置が肩より前にある

姿勢型(巻き肩・猫背)

  • 腕を下ろしたとき、手の甲が前を向いている
  • 背中が丸いと言われることがある
  • 仰向けに寝ると、肩が床から浮く

冷え・緊張型

  • 寒い日や冷房の効いた部屋で肩こりが強くなる
  • 気づくと肩に力が入っている、奥歯をかみしめている
  • 忙しい時期や緊張する場面で肩こりが強くなる

当てはまるタイプが複数ある方も多いはずです。いくつかのタイプが重なっているほど、肩こりは強く、長引きやすくなります。

研究でわかっている「肩こりに効果的な運動」

肩の筋肉を使うトレーニングで、痛みが大きく減った

パソコン作業など単調な仕事をしている、首や肩の筋肉に慢性的な痛みのある女性48人を対象にした試験(2008年)では、10週間にわたって肩まわりの筋肉を鍛えるトレーニングを行ったグループで、最もつらいときの痛みが約79%減っていました。一方、肩の力を抜いて自転車こぎをする全身運動のグループでは、運動直後に一時的に痛みが少し減るだけでした。

1日2分の運動でも、痛みが40%減った

首や肩に慢性的な痛みのある女性の事務職30人を対象にした別の試験(2013年)では、ゴムチューブを使って肩まわりを鍛える運動を1日2分、10週間続けたところ、何もしなかったグループに比べて、首や肩の痛みの強さが40%減っていました。

これらの研究からわかるのは、肩こりには「肩をもむ」「ほぐす」だけでなく、「肩まわりの筋肉を実際に使う」ことが大切だということです。しかも、1日数分の短い運動でも、続けることで変化が期待できます。

毎日できる肩こりのセルフケア

1. 肩をすくめてストンと落とす

  1. 椅子に座り、背すじを軽く伸ばします。
  2. 両肩を耳に近づけるように、ぐっとすくめて3秒キープします。
  3. 息を吐きながら、ストンと一気に力を抜きます。5回繰り返しましょう。

2. 肩甲骨を寄せる運動

  1. 両肘を90度に曲げ、脇を軽く締めます。
  2. 肘を後ろに引きながら、肩甲骨を背骨に寄せて5秒キープします。
  3. ゆっくり戻し、10回繰り返しましょう。

3. 腕を上げる運動(ペットボトルで)

  1. 水を入れた500mlのペットボトルを両手に持ちます。
  2. 腕を体の横から、肩の高さまでゆっくり持ち上げます。
  3. ゆっくり下ろし、10回を目安に繰り返しましょう。

研究で使われたゴムチューブの代わりに、身近なペットボトルでも肩まわりの筋肉を使う運動ができます。痛みが強くなる場合は、無理をせず回数や重さを減らしてください。

4. 胸を開くストレッチ

壁の横に立ち、壁側の肘を肩の高さで曲げて壁につけます。体を壁と反対側にゆっくりひねり、胸の前を20秒ほど伸ばしましょう。巻き肩や猫背が気になる方に特におすすめです。

5. 温めて冷やさない

38〜40℃のお湯に肩までつかる、首元をストールで温めるなど、肩まわりを冷やさない習慣も大切です。

シーン別・肩こり対策

デスクワーク中

画面の上端を目の高さか少し下に合わせ、椅子に深く座って骨盤を立てましょう。キーボードは肘が90度くらいに曲がる位置に置き、肘を机に預けると、肩が上がりにくくなります。30分に1回は手を止め、肩をすくめてストンと落とす動きを取り入れましょう。

家事・育児のとき

料理や洗い物、抱っこなど、腕を体の前で使う時間が長いと、肩が前に引っぱられやすくなります。作業の合間に、両手を後ろで組んで胸を開く、肩甲骨を寄せる、といった動きで、前に縮こまった姿勢をリセットしましょう。抱っこは左右の腕を交互に使うことも大切です。

スマホを見るとき

スマホは目の高さに近づけて持ち、目線だけを下げるようにしましょう。ソファで見るときは、肘をクッションにのせると腕や肩の負担が軽くなります。15〜20分ごとに画面から目を離し、首と肩を軽く動かす習慣をつけましょう。

肩こりのときにやりがちなNG習慣

  • 強くもみすぎる:痛いくらいに強くもむと、かえって筋肉がこわばったり、もみ返しのような痛みが出たりすることがあります。
  • 首を勢いよく回す:首をぐるぐると勢いよく回すと、首に負担がかかることがあります。動かすときは、ゆっくり小さな範囲から始めましょう。
  • 湿布だけに頼る:湿布を貼るとその場は楽に感じても、姿勢や体の使い方が変わらなければ、肩こりは戻りやすくなります。
  • シャワーだけで済ませる:湯船につからない日が続くと、体が芯から温まらず、肩まわりのこわばりが残りやすくなります。
  • 痛くなってから対策する:肩こりは、日々の積み重ねで強くなります。つらくなる前から、短い時間のセルフケアを習慣にしましょう。

肩こりをためない生活習慣

  • パソコンの画面の上端を、目の高さか少し下に合わせる
  • スマホは目の高さに近づけて持ち、15〜20分ごとに休憩する
  • 30分〜1時間に1回は立ち上がり、肩を回す
  • 集中しているときほど、上下の歯を離して肩の力を抜く
  • 寝る前に湯船につかり、首と肩を温める

筋膜カッパ整体院 豊橋店の考え方

肩こりは肩に感じる不調ですが、その背景には、頭が前に出た姿勢、胸の前の縮こまり、背中の丸まり、肩甲骨の動きの悪さなど、肩以外の部分が関係していることも少なくありません。当院では、姿勢測定や筋膜の検査などで肩こりの原因を詳しく確認し、施術とあわせて、日常生活での体の使い方やご自宅でできるセルフケアもお伝えしています。

肩こりに関するよくある質問

Q. 肩こりにはマッサージが効きますか?

マッサージを受けると、その場では肩が軽くなったように感じることがあります。ただ、姿勢や体の使い方が変わらないままだと、しばらくするとまた肩こりが戻りやすくなります。研究でも、肩まわりの筋肉を実際に使う運動で痛みが減ることが示されています。ほぐすだけでなく、動かす習慣もあわせて取り入れましょう。

Q. 肩こりで頭痛がすることもあります。

首や肩の筋肉のこわばりは、後頭部やこめかみの重さとして感じられることがあります。肩こりと一緒に頭の重さを感じる方は、首や肩をゆるめるセルフケアや、画面を見る時間の見直しを意識してみましょう。

Q. 運動はどのくらい続ければよいですか?

紹介した研究では、10週間ほど続けたところで痛みの減少がみられました。1日2分など短い時間でもかまわないので、毎日続けることを目標にしましょう。

まとめ|肩こりは「姿勢」「動かす」「温める」で対策を

肩こりは、重い頭を支える首や肩の筋肉が、同じ姿勢や冷え、緊張によってこわばることで起こります。デスクワークやスマホ、巻き肩・猫背、冷え、緊張など、ご自身の肩こりのタイプを知ることが対策の第一歩です。研究では、肩まわりの筋肉を使う運動を1日数分でも続けることで、肩や首の痛みが減ることが示されています。姿勢を見直し、肩を動かし、温めて冷やさない――この3つを毎日の習慣にしていきましょう。

セルフケアを続けても肩こりがなかなか取れない場合は、首や背中、胸まわりの筋膜の硬さが関係していることもあります。豊橋で肩こりにお悩みの方は、筋膜カッパ整体院 豊橋店へお気軽にご相談ください。

参考文献・参考情報

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