呼吸を変えるだけで体は軽くなる

「特に何もしていないのに肩が重い」「夕方になると体がだるい」その原因のひとつに、呼吸の浅さがあります。呼吸は一日に何万回も繰り返されていますが、意識することはほとんどありません。しかし、呼吸の質が変わるだけで、体の軽さは大きく変わります。忙しいときや集中しているとき、人は無意識に息を止めたり、浅く速い呼吸になったりします。パソコン作業やスマートフォンを見ているときは特にその傾向が強くなります。
浅い呼吸が続くと、首や肩まわりの筋肉が常に緊張しやすくなり、肩の不調につながります。また、お腹まわりがうまく動かないことで体幹が安定しづらくなり、腰の不調を感じやすくなることもあります。理想的なのは、お腹がふわっとふくらむ呼吸です。胸だけでなく、お腹やわき腹、背中まで広がるようなイメージで息を吸います。体の360度が広がる感覚を持つと、自然と深い呼吸に近づきます。吐くときは、体の力が抜ける感覚を大切にします。息と一緒に緊張も外に出すようなイメージです。
椅子に座り、背もたれに軽く寄りかかります
まずは椅子に座り、背もたれに軽く寄りかかります。片手をお腹に当て、ゆっくり鼻から息を吸います。お腹が前にふくらむのを感じましょう。肩が上がらないように注意します。次に口から細く長く吐きます。吐くときにお腹がゆっくりへこめば成功です。これを5回から10回繰り返します。慣れてきたら、吐く時間を少し長めにしてみてください。例えば、4秒で吸って6秒で吐く、といったリズムです。吸うよりも吐くほうを長くすることで、体はリラックスしやすくなります。力を入れる必要はありません。静かで穏やかな呼吸を目指します。
また、寝る前に仰向けになり、両ひざを軽く立てた姿勢で行うのもおすすめです。この姿勢は腰まわりの力が抜けやすく、自然と深い呼吸になりやすいです。背中が床に広がる感覚を味わいながら呼吸を続けると、1日の疲れがじんわり抜けていきます。肩の力も抜け、気持ちも落ち着きやすくなります。呼吸が深くなると、体の内側から温まりやすくなり、血のめぐりも良くなります。その結果、肩の不調や腰の不調の予防につながるだけでなく、集中力の向上や睡眠の質の改善も期待できます。
特別な時間を作らなくても大丈夫です。信号待ちのとき、エレベーターの中、仕事の合間など、気づいたときに1分だけ意識するだけでも違います。呼吸はいつでもどこでも整えられる、最も身近なセルフケアです。体を変える第一歩は、呼吸から。今日からぜひ、ゆっくりとした呼吸を習慣にしてみてください。小さな変化が、やがて大きな体の軽さにつながっていきます。










